そのレストランはカジュアルだけど清潔できれいなところでした。
お客さんも結構入っていて、家族連れやご夫婦など和やかな良い雰囲気。
スタッフの数も多く、どの人も若くて元気で感じがよい。ふむふむ、これは良い!
コースを頼まずに、好きなものをちょっとずつ…でアラカルトをオーダーすることに。
前菜はこれとこれ、スープはこれでお肉はこれとこれ、お!京のお漬け物なんてのがある。
これは良い箸休めになりそう、これも下さいな。
あとワインじゃなくてビール、お酒が飲めない母はアイスティー。
・・・15分経ちました。あれ?お願いした飲み物どころかお水も出てきませんよ。
周囲を見回すと、どの席にもお水も料理も出ていません。
こんなにボーイさんがたくさんいるのに?
さらに10分ほど経過、ようやく飲み物がきました。
「
ナマチューです」「・・・??」
ナマチュー??ここってホテルですよね?ホテルのレストランで生チューって(笑)
「ホットミルクです」「・・・??」
ホットミルク?頼んだのはアイスティーですよ?
「いいわよアイスティーじゃなくても。あたたかいミルクも飲みたかったし」
母が納得している様子なので、このまま頂くことに。
しかしボーイ氏、何か言わんか何か。黙ってニコニコと去るでない。
・・・ま、いっか。T子さんは若い男の子に寛大だからなあ(苦笑)
さてそれから待つこと30分。スープとパンがきました。
・・・スープ、下のお皿にこぼれてます、思いっきりこぼれてます
テーブルに置こうとしたボーイ氏、その時に初めて気が付いたものか
「お取り換えしますか〜?」母「・・・・!!」私「かえて下さいな!」
さらに、ポツンと置かれたパンはバゲットだけど恐ろしく硬い。
どう頑張っても手でちぎれやしない。カッチカチ
それからさらに10数分、まったくお料理が出てきません。
さっきの作り直し(注ぎ直し?)スープもきません。
ここまでで優に1時間は過ぎています。遅い、遅すぎる!!
そばを通ったスタッフに尋ねてみれば「すいません」と頭を下げるのみ。
他の席でも苦情の声が上がっているようでした・・・。
明日の予定を話し合いながらも、母の顔はだんだんと険しくなっていきます。
「お漬け物盛り合わせです〜」と、ようやく登場したその皿を見て
ついにここでワタクシは席を立つことを決意致しました。
お刺身でも頂くような小さなお皿に雑に並べられた「しばづけ」数種。
これを「京のお漬け物」というのは、京都の文化に対する冒とくであるっ!
いや、そんなことはもうどうでもよい。堪忍袋の緒が切れてもーた。
母を促し、席を立ちました。
「帰りますから、お代のチェックを」静かな声でボーイ氏に告げると
彼はたいへん恐縮した様子で「お代は要りませんっ、申し訳ありませんっ」と平身低頭。
さらにエレベータホールまで追って来てさらにスミマセンの嵐。
「・・・何をどう言っていいか、もうわからないほどですよ
とにかくこんなレストランは初めてです・・・」
ワタクシはそれだけしか言えませんでした。母は無言です・・・・・
部屋に帰ってから、どこかに食事に行こうと母を誘ってみるも答えはNO!!
もう気疲れしちゃった、どこにも出たくない、最悪だわ、と、泣きそうな顔で言うばかり。
ならば致し方ない、と私はコンビニに行くことに。
幸い(?)近くにあったコンビニで、お弁当数種とサンドイッチなどを購入しました。
・・・・京都の第一日目の夜、ホテルルームでコンビニ弁当を食す母と娘
もう情けないやら切ないやら、弁当ものどに詰まるってもんです。
「アナタと出かけるといつも何かしらアルわよねえ」と母のあきれ声。
「何よ、アルって」
「だーーって、車で行けばいっつも道を間違って3回は迷子になるしー
予約してた店を違うとこに連れてかれたこともあるしー
美術館行けばお休みだったりー、お勧めの喫茶店がつぶれてたりー
昔からそうなのよーー、おっちょこちょいだし落ち着きないしーー」
・・・や、落ち着きがないのはこの際関係ないでしょう
「こんなとこでこんなの食べさせられるしー・・もぐもぐ・・・・
何が悲しくて、コンビニおべんとー・・・もぐもぐ・・・
・・・もぐもぐ・・・でもコレ美味しいわね
」
食事(笑)がすんで、大浴場に行ってみれば驚くほどの狭さで
ここでも「アナタが選ぶのはーーー」と責められましたが
まあなんとかお風呂も終え、部屋であれこれおしゃべりを楽しんだわけですが
ワタクシはとにかく内心激しくイライラしているわけです。
(わかる人はわかるw)
母はねちっこいタイプではないので、言うだけ言ってしまうとさっぱりするのですが
言いきってしまうまで聞き手としては忍の一字であります。
ああ〜〜、みゆちゃんストレス満杯よ〜〜〜!!
・・・・と、泣きたくなったところで、続きます。