先日なんとなくTVをつけたら、とある番組の予告をやっていました。
ほんの短いその予告で、某俳優さんが言った一言がココロに響きました。
「今の自分を励ますのは、過去の自分でしかない」
その俳優さんは長年先生役をやっておられたこともあって、なんとなくいつも
教訓めいたことを言う人なんだけど、個人的にはあんまり好いてはおりませんw
(大昔に仕事でお会いした時に、あまり良い印象を持てなかったので〜
)
しかし、その言葉にはハッとしました。
予告された番組自体は見なかったので、その後その言葉がどんなふうにつながり
肉付けされふくらんでいったかは分からないのですが。
ハッキリ言って、生きていくってことは楽じゃない。と思います。
もちろん心躍ることもときめくことも、幸福感にひたり満たされることもあります。
けど、それと同じくらいシンドイこともあるのが人生でしょう。
若輩モンのわたくしがこんなことを言うのは不遜きわまりないけども。
そのシンドイ時に踏ん張るには、何が必要かといえば
人の助けだったり優しい慰めだったり励ましだったり
まあ周囲の人の支えというものは不可欠かもしれません。
その人たちに甘えることも弱音をはくことも、そして泣いて訴えることも時には必要でしょう。
しかししかし、落ち込んだ気持ちをふっきるのも浮かぶ上がるのも
最終的には自分自身の力でしかないように思います。
誰かに励ましてほしい、背中を思い切り叩いて「しっかりしろ」と言ってもらいたい。
そう願うことはあっても、そして本当にそうしてもらっても
果たして全てが解決して、笑えるようになるとは思えないんです。
「今の自分を励ますのは、過去の自分自身でしかない」という言葉は
まさに的を射ている言葉だと思います。
それは周囲の人を寄せ付けないような頑なさではなく
人の意見を聞かないような身勝手さではなく
自分自身にしか解らない「人生の生き抜き方」なのかもしれません。
日々なんとなく能天気に、ぼうっと、緊張感のないような顔で暮らしているわたくしですが
時々は落ち込んで、憂鬱になって、何も手に付かなくなることがあります。
考えれば考えるほどわからなくなって、眠れなくなって
同じことばかり考え続けてへとへとになる夜もあります。
(ほんとかいな、と言わんでいただきたい
)
そんな時、あんなことがあったけど乗り切ったなあ、諦めなかったよなあ
死んだほうがマシという状況を切り抜けたよなあ、と
過去の自分を思い出すことにしています。
そして今の自分も過去の自分も同じニンゲンなんだわ、と自分に言って聞かせる。
あれから少々トシは取ったけど体重も増えたけど、おんなじニンゲンだわい、と。
その思えると、自分の今の状況を打破する力が自分の中に湧いてくるような気がして
少しずつ気持ちが軽くなっていき、そして元気になってくるのです。
「絶対にあとで笑い話にして自分で大笑いしてやるぞ!」と。
正直に言って、今のわたくしの日常は決してお気楽ではありません。
妻業と母業と嫁業はなんとなくこなしているけれど、娘業が難しい。
自分の家庭を守りつつ、遠方の親たちを見守るというのはなかなか難しいものです。
黙って見守るという作業が苦手な私にとっては難儀なことです。
しかし、とにかく現時点で出来ることをやる。
後のことを考え過ぎたり深く思い煩っていては、この場を動けなくなる。
過去の自分に力を借りながら、出来たら涼しい顔で乗り切りたい。
そんなことを思っている今日この頃です。