昨日久しぶりに某イタリアンレストランSに行きました。
えーと、そこそこ名の売れたところで行ったことのある方も多かろうと思います。
このS、あちこちに分店があるんですが、私たち家族が行った店はオープンキッチンっていうんですか調理してるとこが丸見えな作りとなっておりますた。
アンティパスト2種、パスタを2種ピッツァを1種、サラダ2個、生ビール2個をオーダー。
私たちが通されたのはキッチンの近くで、娘と夫の位置からはシェフの動く様子がまるっと見える席でした。
そのうち娘が小さな声で「・・・あんまり見えすぎるのもねえ、よくないかもね」と言うのです。
なんでなんで??と、私は後ろを振り向いたのですが、立派なオヒゲのシェフが見えるだけであります。
夫もキッチンをじ〜っと見ています。珍しく眉間にシワが寄っております。
「・・・ちょっとあれはないよねえ」「でしょ?」
二人の会話に割り込んで聞いてみると、料理を作っているシェフが味見をすべくスプーンで鍋から何かをすくい、自分のお口に入れてみて、さらにそのスプーンをそのまま元の鍋に戻してかき混ぜたというのです。
こういう光景は時折TVのグルメ番組でも見ることがあります。
中華なべからおたまですくったスープを味見して、そのまんままた突っ込んでかき混ぜるという・・。
あれを見るたびに家族全員「あちゃー」と言うのですが、まさにその光景を目の当たりにしてしまった娘と夫。
「どうするの?キャンセルして、出る?」とワタクシが二人に聞いたところ
「いや、いーよ」と夫は静かに支配人を呼び、これこれこうだからああいうコトは客に見せないほうがよろしいですよ、と小さな声で告げました。
恐縮した(らしい)支配人はキッチンに飛んでいきましたが、シェフ氏は面白くない顔つきでこちらを見ておりました。
カジュアルなイタリアンレストランでバイトをしたことのある娘は
「私がバイトしてた店もオープンキッチンだったけど、だからこそ緊張して大変だって調理スタッフは言ってたけどなあ」と憮然とした表情。
ワタクシは出てきた料理にいまいち食指が動かず、ビールばかりを飲んでおりました。
プロが味見をする時には、こういう「舐めて戻す」というのはアリなのかもしれませんがね。
少なくともワタクシは嫌です。
楽屋裏でやる分にはこちらには見えないので、どうこう言えませんけども。
はっきり見えてしまったらもうダメです。ええ。
帰り支配人が「ご気分を損ねてしまいましたので、せめてお飲み物だけでもサービスさせて頂きたく・・」と言ってくれましたが、そういうふうに何かを無料にして頂いたりお土産を貰ったりということは大嫌いなので、爽やかな笑顔(!)でお代金を払って出てきました。
・・・・ま、あの系列の店には二度と行かないと思います。
ええ、ウチらが神経質なだけで、んなのどーってことない美味しいよ♪と思える人の方が多いんでしょうけどね。
「なんであの家族にクレームつけられたんだろ?」といぶかしく思ったであろうシェフ氏
アナタはあなたの道を行ってくださいね。
・・・ワタクシは別の店に行きます。