「ランチしない〜?」
長〜い付き合いの友人Kからメールが来た。
億劫だなあ、暑いしなあ、めんどくさいなあ。。。
でももう何回も断ってるしなあ
そうそう不義理をするのも悪いし、たまにはホテルランチも悪くないか。。
ここんとこなーんかイライラしてるしなあ、気分転換になるかも。
そうよそうよ、リアルライフを充実させなきゃ!
。。。。ってことで、出かけていった新宿某高層ホテル。
待ち合わせのロビーに行くと、友人Kから電話が。
「912に居るから上がってきて〜」
へ?912って??なんで?アンタそんなとこに居るの?
そこってスイートルームの階じゃん。。
そんなとこのホテルルームで何してんの?
そこでランチするの?そりゃまた豪勢な。
・・と思ったんだけど。
まあKはお金持ちマダムだし、時々突拍子もないことをする人だし
そういうところで、冷えたシェリーでも飲みながら
優雅にルームサービスなランチをするのかも〜〜、と思ったアタクシ。
で、上がって行きました。
エレベータが着いた先は、やっぱり○○クラブというスイート階。
んで912は、その中でも最高級のスイートルーム。。。
ぴんぽ〜ん♪
「はぁ〜い」明るいKの声。
「お久しぶり〜、元気だった〜?まあ入って入って〜〜」
いやはや広い!ものすごく広い、豪華、すげえ!!(語彙貧弱)
ところが、そこには見慣れぬ初老の女性がひとり。。
んで若い女性がふたり。
「????」と?マークいっぱいなアタクシ。
「今日はね、みゆこに紹介したい人がいるのよ〜!
で、その方たちと一緒にここでゆっくりお昼を頂こうと思って〜。
すごいでしょ、ここの部屋。
みゆここのホテルで仕事してたじゃない?それでね、Sさん(初老の女性) に
そのハナシをしたら、ぜひお会いしたいっておっしゃって〜〜。
まあ、ゆっくりして〜〜」
と、その一泊○十万円もする部屋のなかにイザナウのでありますよ。
「ランチの前に、ちょっとだけお話ししていいかしら?」
Sさんという
オバハン・・女性は言うのです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いやはや、ちょっとだけが聞いて呆れる。
自分の生まれ育ちから肩書き、有名人の誰それと知り合いだとか
ここの部屋は年間200日は押さえてあるとか、明日は欧州に行くんだとか
何々の病気をしたんだけど今は元気いっぱい、パワー全開だとか
もうアタクシには、ぜんっぜん関係ない話をくどくどと・・・・。
で、何が言いたいかと言うと・・・・・・・・・
化粧品を買いませんか?
(゚Д゚)ハァ?
化粧品???なんで化粧品?
心筋梗塞が治っちゃったのよ、この化粧品で。
(゚Д゚)ハァ?
全身ツルツルすべすべなのよ、この化粧品で。
(いや、そうは見えませんが?)
1本たったの2万円なんですよ、この化粧品。
(いや、そんな高いの要りませんから!)
極めつけが「アナタがあたしの子供サンになってくれてればいいのよ」
もいっかい、激しく、(゚Д゚)ハァ?
「登録してくれたら、アナタは安く買えるし、またアナタが子供サンを作ってくれたら
ますます安く手に入るのよ〜、バックもあるしね〜〜〜」
。。。って、それって普通に考えて
マルチ商法じゃないですかーーーーー????
あのね、私って確かにアフォですしね、どっちつかずの優柔不断ですし
あっちにもコッチにもいい顔したいタイプですし
年々争うことを避けるよーにはなってきてますよ。
しかししかし!私だって怒るときは怒る。
怒り出したら止まらない。相手が泣くまで手をゆるめない(笑)
「たいへん失礼ながら、わたくしはこういうマルチまがいな商品は
買わない主義ですので、帰らせていただきます!」
と、まずオトナな台詞を言ってみました。
「え?どうして?お昼は〜〜?」・・と無邪気な(?)K。
「マルチってどういう意味ですの?とんでもないです、マルチだなんて!」
オバハンは急に笑顔を引っ込めました。
「あのね、親会員がいて子供会員を作ってちょっとずつ会員をふやして
モノを売る・・ってのをマルチ商法っていうんですよ!!!!」
「いーーーーーーええええ!!この商品に限って!!!!」
「マルチをやってる人って、ほとんどの人がそうやってムキになるのよ!!」
「なにか誤解してますわ、あのワタクシは○△◇◎□▼!!’&%」
その間Kは、ぽか〜〜んとした顔をしておりました。アフォかい。
「アンタもね!!こういうことだったら最初にちゃんと言いなさいっ。
だまし討ちみたいな真似をしおって!!
アンタみたいな世間知らずの奥様が、こういうコトに嵌りやすいのッ!」
ああもう、どうしてこう易々とだまされるのかなあ!
だいたいが、化粧品を使っただけでリュウマチや心臓病が治るものか!
なに?化粧品の成分が毛穴から血管を伝って、悪いトコに届く??
風邪もひかなくなる?頭の回転も速くなってボケなくなるだーー??
そういうアホなことを真顔で言って、それを真剣に聞くアホウ。
もうつきあってらんない。
そのまま私は豪華な912号室を後にしました。
お昼を食べそこねてオナカは減っていたけれど、それにも増して
腹が立っていたのでありました。